FPSブロガーのヒラノ(HiranoLAZY )です。
老舗FPS『サドンアタック』が2019年9月25日のメンテナンスをもってサービスを終了することを発表しました。
サドンアタックは2007年にサービスが開始され、FPSとしては異例の12年間という長きに渡るサービスを続けてきました。
しかし最近では、フォートナイト、PUBG、APEX LEGENDSなどのバトルロワイヤル系の流行りの影響もあり、純粋なFPSは衰退の一途をたどっていました。
今回はそんなサドンアタックの数々の思い出と歴史やサービス終了の原因を涙を堪えながら探っていきましょう。
目次
FPS一時代を築いたサドンアタック
サドンアタックは韓国のオンラインゲーム会社GameHiが2007年に開発したオンラインマルチプレイFPSです。
当初、日本での運営はRedBANANAが行っていました、その後『ゲームヤロウ』に移り、最後はオンラインゲーム墓場と呼ばれる『ネクソン』へと移行しています。
運営がネクソンに移った時点で棺桶に片足突っ込んでるみたいなもんですからね。よくここまで長持ちしましたよ。
低スペックPCでも快適にプレイできるため、学生などの若い世代に受けプレイ人口を増やしていき、全盛期はサーバーが満員になるほどで、エンターキーを連打して入室待ちをするなんてこともありました。
若い世代(小学生・中学生)が主なプレイヤーということは、必然的に暴言や狂言が多くなるわけですが、その中には現在のFPSにも受け継がれている名言もあります。
サドンアタックが生み出した輝かしい名言の数々
FPSゲーマーなら一度は聞いたことある名言もあるかもしれません。見ていきましょう。
- レクティル:レティクルの事。レクティカルと呼ぶ人もいます。 (正確にはレティクルやクロスヘア)
- サイドミドコンマン:大会で抹茶選手が放った一言。(言いたかったのは「サイドミドコンワン、俺、連通入った」という説あり)
- ノーブ:noobの事、noobは英語で初心者という意味。(読み方にはヌーブ)
- リスボン:リスポーンの事。敵に倒されてから復活することを言います。リスボンだとポルトガルの首都になってしまいます。
- ダークネスショット:すばやく後ろを振り返ってヘッドショットすることを言います。(ダークネスショット自体意味がわからないので他にも様々な解釈があるようです)
- 高速タップ:フルオートと同じ速度でマウスをクリックすること
- 芋スナ:永遠と動かずに撃っているスナイパー
- 引く事覚えろカス:SAの有名プレイヤー故Diker氏がクラン戦で放った一言
- 鬼ご:SAのローカルルールの一つ、青が逃げる。赤が追う(鬼)。(高確率で荒らしが湧く)
- 弾ロス:最初の1発目はダメージが無いという謎仕様
改めて見てみるとサドンアタックの素晴らしさが伝わってきますね。
抹茶「サイドミドコンマン!!俺、連通はいった!!」 http://t.co/NguHpoYHWR
— Vader (@vaderjpn) October 1, 2013
ゲームに集中してしまうあまりの言い間違いで笑いが起きるボイチャの雰囲気とても好きです。
ちなみに、「引く事覚えろカス」で有名のDiker氏はリアルデスしてしまったようです。
Dikerの弟ですが兄が心筋梗塞で亡くなりました
電話帳に載ってないかたでも少しでも悲しんでくれる人がいるかと思いツイートさせていただきました
お世話になりました— DIKer (@DIKertintin) May 24, 2013
DIKerはSAで元チームメイトでした。L4D2も一緒にやりました。凄く負けず嫌いで意地っ張りで煽られるとすぐ反応して毒舌で、でもとてもまっすぐで人一倍熱心な人でした。彼の存在によってFPS界が盛り上がったと思います。どうか安らかに眠ってください。心よりご冥福をお祈りいたします。
— KeNNy (@fpskenny) 2013年5月24日
12年ですからね。
大型犬の寿命とほぼ一緒です。
生物的に弱めの人間が天に召されていってもなんら不思議ではありません。
このように、FPSプレイヤーなら一度は聞いたことがある名言を生み出し続けてきたサドンアタックですが、なぜサービスを終了することになったのでしょうか。
サービス終了の原因を探ってみましょう。
サドンアタックサービス終了の5つの原因
オンラインゲームの終了の一番の原因はプレイヤー数の減少です。
サドンアタックのサービス終了の原因もプレイヤー数の減少が関係しているはずです。
プレイヤー数が減少してしまうのにはそれ相応のワケがあります。
そのひとつとして『チート』という不正行為があげられます、サドンアタックでは以前からチーターと呼ばれるチートを使って不正行為をするプレイヤーが問題になっていたようです。
サドンアタックでの有名なチート事件と不正行為を振り返ってみましょう。
Dxtoryウォールハック事件
Dxtoryと言えばプレイを撮影できるキャプチャーソフトですが、実はサドンアタックでは録画媒体をフルにした状態で録画を開始する事でウォールハックすることが出来ました。
ウォールハック(WH)とは、壁が透明になり敵がどこに隠れているかわかるチートです。
運営はこの対策として『Dxtoryを不正プログラムとして検知させる』ことを宣言。(参考:動画撮影ソフト「Dxtory」のご使用につきまして)
今でこそキャプチャーソフトはたくさん出ていますが、この頃の無料キャプチャーソフトと言えば『Dxtory』か『アマレココ』の2択くらいしかありませんでした。
Dxtoryを愛用していたサドンアタックプレイヤーからは不満の声が続出していたようですね。
Dxtoryで壁が透けないようにするのではなくDxtoryを使用させないようにする時点で「チート対策できません」って言ってるようなものですね。
Dxtoryが不正プログラムにされてから弱くなった有名クランがあるそうですが真相はいかに…
運営がネクソンに移りチーター増加
ゲームヤロウ時代からチーターは居ましたが数も少なく隠れてやっていたためそれほど大きな影響はありませんでした。
しかし、運営がネクソンに移った途端チーターが大増加、それと同時にVPNを使って接続している外国人も増加。
チート販売サイトも多数出現し、サドンアタック公式の自由掲示板でも堂々と販売されていました。
こちらはサドンアタック公式の自由掲示板で販売されていたチート一覧です。
サドンアタックチート一覧
- ビックヘッド
- 完全無反動
- 集弾率100%
- 弾貫通
- 転落死無効
- 武器弾無限
- 全武器弾999
- 自由視点+攻撃可能
- クイックリスポーン
- 全武器ノーリロード
- 全武器連射速度MAX
- 投票表示
- 武器質量0
- 加速
- 死亡地点リスポーン
- 武器チェンジ1秒
- 放置退出無効
- 武器ハック
公式の掲示板のチート販売の募集の書き込みを削除しないというのもおかしな話です。
最近ではプレイヤーを強制的に退出させるチートも横行していて、2試合に1回はチーターに遭遇する状態だったようです。
異次元に行くプレイヤー続出でまともにゲームにならない
これはチートというよりバグ利用という迷惑行為でしょうか。
『異次元』とは、ある場所からゲームのマップ外に行けてしまうバグで、壁の中や地面の下に潜ったりすることができます。
また、壁の中からも撃ててしまうため「わけのわからない所から撃たれていつの間にかデスした」状態になります。
初めてプレイしたプレイヤーが見えない敵に撃たれたら萎えてアンイストールしますよね。
異次元に行くプレイヤーを放置し続けたのもプレイヤー数減少の原因でしょう。
『傭兵システム』実装でクランの意味が皆無に
傭兵システムとは、「クラン戦をやりたいけど人数が足りない」という人のために『傭兵雇用』という他のプレイヤーを一時的に傭兵としてクラン戦に参加させることができる機能です。
このシステムによりソロプレイヤーでも気軽にクラン戦ができるようになりました。
でもこれって結局野良と一緒なんですよね。
本来クラン戦とは、クラン同士がクランのプライドをかけて戦うのが一番の醍醐味です。勝ちまくって強いクランとして有名になることを目的としたクランもあります。
しかし傭兵雇用で参加してきたプレイヤーは、ルール無視、チーター、途中退室当たり前、のような『最初からクラン戦を荒らす目的』の人が多くまともにクラン戦をプレイすることが困難になりました。
このクラン戦システムの崩壊により真面目にプレイしていたプレイヤーも呆れてサドンアタックを辞めていきました。
プレイヤー数が減ってきているなか苦肉の策として実装したのだと思いますが、クラン戦はやっぱりクラン員として戦うべきじゃん👽
バトルロワイヤル系のゲームの出現
これまでFPSと言えばチームに分かれて○対○という方式が一般的でしたが、ここ最近はバトルロワイヤルと呼ばれる生き残るタイプのFPSが流行りになってきました。
- フォートナイト
- PUBG
- Apex Legends
スマホでは荒野行動も人気ですね。
こうした人気タイトルの出現によりサドンアタックだけでなく純粋なFPSの人気は薄れていきました。
AVAもそろそろヤバい気もします。
サドンアタック公認インストラクターのKeNNy氏、あの人は今
サドンアタックと言えばサドンアタック公認インストラクターの元プロゲーマーのKeNNyさんです。
公式ページのトップにデカデカと写っているKeNNyさんは、サドンアタックをプレイしていた少年たちにとって親の顔より見た顔かもしれません。
そんなKeNNyさんは現在なにをしているのか調べてみました。
wikiを見てみると…
サービスはゲームハイ社の親会社であるネクソン社が引き継ぐこととなる。
ネクソン社への運営・サービスの完全移管は2010年10月27日(水)同日を持って、『サドンアタック公認インストラクター』の契約も解消された。
なんと、9年も前に公認インストラクターをやめていたのですね。公認インストラクターをやめたあとはなにをしているのでしょうか?
2010年10月24日に行われた株式会社ゲームオン主催「ゲームオンライブ」においてAlliance of Valiant Arms公認アドバイザー就任が発表された。
AVAの公認アドバイザーをやっていたとは驚きです。僕もAVAはめちゃくちゃプレイしていたのですが知りませんでした。
ちなみに、KeNNyさんのTwitterのプロフィールには「元FPSプロゲーマー Game:Apex/CSGO/AVA/ JAM Projectトリビュートバンド「Root35」ボーカル」と記載されています。
現在は主に『Apex Legends』をプレイされているようですね。
そんなKeNNyさんがサドンアタックサービス終了にツイートしています。
サドンアタックは自分の人生を大きく変えてくれました。公式大会連覇、韓国大会参戦、公認インストラクター就任、タレントさんとの共演など数々の貴重な経験をさせてもらいました。今でもたまに「サドンの人ですよね」と言われるくらい、サドンアタックは大きな存在でした。本当に今までありがとう!! https://t.co/INx70mdIjG
— KeNNy (@fpskenny) 2019年6月12日
感慨深いものがありますね。思わず目頭が熱くなります…うちの犬そろそろ11歳なんですよ…
まとめ
というわけで今回はサドンアタックのサービス終了について話していきました。
サービス終了の原因はチートや不正行為もありますけど、一番の原因はAPEX、PUBG、フォートナイト、荒野行動などのバトロワ系出現によるプレイヤー数の減少だと思います。
ちなみに僕はWarRock→AVAと移行した組なのでサドンアタックはほとんどプレイしていません。
しかし、気持ちだけはずっとサドンアタックをプレイしていたつもりです(混乱)
無料FPS系ではスペシャルフォース、ペーパーマン、クロスファイア、CSO、と軒並み終了しています。サドンアタック2なんて噂もありましたが一瞬で開発とサービスが終了。
生き残っているのはAVAとCSGOくらいですが、AVAもそろそろじゃないですかね。
去年くらいに久しぶりにAVAにログインしてみたんですけど、野良部屋が2部屋くらいしかなくてサーバー間違えちゃったかと思いました。
CSGOのほうは大会もやってますし盛り上がってるみたいですね。
最近ではeスポーツの影響で高スペックのゲーミングパソコンが増え、わざわざ低スペック向けのFPSをやる理由がなくなりました。
正直このグラフィックで2019年までサービスを続けていたのが奇跡ですよ。
サドンアタックは頑張った!ggwp!
懐かしくて涙でてきた(´;ω;`)
おもしろすぎるwwwwwwwwwwwwwww
メープルストーリー2やってたらサドン終わってたwww
寝糞んからFPSが消失してしまったな。
kuso
神ゲーだったけどネクソンのせいで糞ゲー化したのが運のつきだった。